クマ子の卒母DIARY

卒母…ちょっと寂しいけれど、明るく楽しく毎日を綴ります

奈良県について書いてみました その3

現在、奈良県在住のクマ子が、地元について気ままに書くシリーズを、展開させていただいています☟

www.xkumaco.com

 

www.xkumaco.com

 

今回は、最終回✨

現時点でのクマ子の、奈良県お気に入り第1位「長谷寺」について書かせていただきます(状況は日々変わっていきますがww)。

 

 

隠(こも)りくの…

万葉集に詠まれている「隠(こも)りくの…」の枕詞に続くのは「泊瀬(はつせ)」。

泊瀬は、現在は桜井市の、初瀬とも表記される一帯ですが、中でも「長谷寺」が特に有名です。

 

平安時代には、貴族階級の女性などが初瀬詣出に数多く来訪するほどの人気で、その様子は『源氏物語』の「玉鬘」の巻や、『枕草子』『更級日記』などにも書かれています。

長谷寺

長谷寺 本堂と登廊

 

そんな著名な長谷寺ですが、私の中では、地元でいつでも行ける…という油断から、大人になってからは、ちゃんと行ったことがないお寺でした💧

 

ですが、昨年度の「奈良まほろばソムリエ検定」の論文に、どうやら長谷寺が出題されるかも…ということで、必要に迫られて行くことに。

 

2月10日、冬の寒い日で、しかも冷たい雨が降っていました。

ここは「花のお寺」としても知られているのですが、こんな時期ではそれも期待できないなぁ…と思いつつ向かったのですが…。

 

美しい399段の登廊

長谷寺の入口にあたる、総門でもある仁王門。大変立派な門です。

ちなみに「長谷寺」額字は、後陽成天皇の御宸筆だそうです。

長谷寺

仁王門 明治時代再建

 

ここをくぐると見えてくるのは、たいへん長い登廊

長谷寺

登廊 明治時代再建

 

この登廊は、百八間・399段もあり、とても登りごたえがあります(;^ω^)

 

…が、登廊の脇に咲いているのは、丁寧に手入れされた寒牡丹✨

とても可憐で美しく、寒さに負けじと、美しい花を咲かせています。

長谷寺

長谷寺の寒牡丹

寒い時期でも、さすがにやはり「花の寺」。

長い階段が、苦にならないくらい素晴らしい眺めでした✨

 

ご本尊に心震える

すべての階段を登り切るとたどり着く、舞台造りの本堂(国宝)は、江戸幕府第三代将軍・徳川家光によって寄進されたものです。

 

なお、本堂としての規模は、奈良県では第3位(第1位・東大寺大仏殿、第2位・金峯山寺蔵王堂)となっています。

長谷寺

本堂 江戸時代

 

後ろに見える山は、国の天然記念物に指定されている「与喜山暖帯林」

古来から樹木の伐採は禁じられてきた原生林であるため、神々しい雰囲気があり、この一帯がスピリチュアルな空気に包まれています。

 

本堂に安置されているご本尊は、十一面観音立像(重要文化財・室町時代)。

左手に水瓶、右手に錫杖を持ち、観音菩薩と地蔵菩薩の両徳を兼ねた独特の姿から、長谷寺式観音と呼ばれています

…という文章は、奈良まほろばソムリエ検定の勉強の際に、よく問題にも出てくるの(;'∀')で、無理やり、丸暗記をした部分だったのですが…(;'∀')

 

御身の丈は約10mの大きなお姿を目にした時、何とも言えない感情に襲われて、観音様から目を離すことができなくなりました。

写真では何度も目にしていたのに、まるで初めて見るようで、勉強のために数多くの仏像を見てきましたが、これほど感動を覚えた仏像は初めてでした。

私の気持ちも、今抱えている悩みも、すべてを汲み取って、目の前に立っていてくださっているような、優しさと強さを感じました。

「長谷寺・十一面観音立像」についてはコチラ

 

ご本尊に対して、これほどまでに感動した、その理由を私なりに考えてみると、おそらく、399段の登廊を上がった後で、自分の目で実際に見たことが原因ではないかと思います。

長谷寺のあるこの聖域に足を運び、実際に観音様を見上げた人が感じ取ることが出来る想いというものがあり、それが、古来より数多くの人々を魅了してきたのではないかと感じました。

機会がおありなら、ぜひご自身で、観音様の功徳を感じていただきたいと、心からそう思っています( *´艸`)

 

長谷寺アラカルト

さて、長谷寺の本堂は、小初瀬山中腹の断崖絶壁に建てられた縣造り(舞台造)のお堂。

そのため、舞台からは、素晴らしい景色を眺めることができます。

長谷寺

本堂舞台よりの眺め

 

また、舞台からは、五重塔の姿を見ることもできます。

長谷寺

五重塔 昭和時代

 

この大変美しい五重塔は、昭和29年、戦後日本に初めて建てられた五重塔で「昭和の名塔」と呼ばれています。

やたらと古い建物が多い奈良県では、比較的新しい、珍しい建造物の一つだと思います。

 

また、登廊の途中で向かって右に歩いて行くとあるのは「二本の杉」

長谷寺

二本(ふたもと)の杉

 

これは、源氏物語の「玉鬘」の巻を題材に作られた、謡曲「玉鬘」のエピソードの中に出てくる、二本の杉です。

この辺りにくると、本当にこの長谷寺の地が、平安時代の京の都の人々にも愛されていたことが感じられてきます。

 

まとめ

さて、3回に分かれてしまいましたが、クマ子の地元の推しを紹介するシリーズ、いかがでしたでしょうか。

 

今回は、現在のイチ押し「長谷寺」について、サクッと説明させていただきました。

長谷寺

本坊の寒牡丹

 

もう少し勉強できたら、また自分の本ブログ「クマ子の奈良歩き」の方に、もっと詳しい内容を書いていけたら…と考えております(いつになることやら)…(;・∀・)

「長谷寺」公式サイトはコチラ

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました<(_ _)>